距離が近いとは

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 本校は生徒と教師の距離が近い。生徒数が少ないのであれば当然メリットとしてこういう状況が生まれる。その環境の中で、生徒の進路についての相談に積極的に関わっているかどうかである。中高一貫のよさは中学校から高校、高校から中学校の活動が見えることだ。また、いっしょに活動できることでもある。中学生にとっては未来の自分を見ていることになる。

 また、中高一貫の良さは高校の勉強を中学で意識できることでもある。つまり、目的やゴ-ルが見えると、意欲が高まる。見えるような工夫をぜひ考えてほしい。つながりを意識するには、中学で学んだ方法が高校でも通用するということが大切だ。中学3年生の今頃になれば、高校の教材をよく知った先生から、高校で習うものに挑戦したり、体験したりできるというわけだ。

本校の先生方は中高の免許をもち、どちらの授業もされるので、この点ではエキスパ-トである。高校でこれを習うのだから、中学校でこのあたりまでやってもよい。そんな発想でこれからの中3生の授業をアレンジしてほしい。国語で恐縮だが、漢文などはこれに応用できるよい例だ。四字熟語で高校漢文に頻出する逸話を語るものよし、実際の漢文を活用しても良い。「論語」の文章はシンプルなので、ものによっては中学3年でも十分学ぶことができる。日本のことわざと比較させるのもおもしろい。作文も結構応用がきく。文字数を絞ってタイトルや小見出しをつけさせれば、読みのトレ-ニングだ。200字の250字のと、書かせてみると、小論文のパ-ト練習になりうる。国語のように発達段階でらせん的に深まる教科はこんな方法も考えて良いはずだ。

それぞれの教科の特性を考えながら、授業の中で高校と中学校の間をいったりきたりができそうな気がする。教科学習への意欲付けは、内部進学の意欲につながるのではないか。まずは学問の楽しさ、そして、追究のおもしろさ、身について実感などが喚起できそうだ。先生たちの腕の見せ所だ。

過去問をやると、その学校の求める生徒像が見えてくる。面接練習や小論文指導に関わらせていただいて、とてもおもしろい発見があった。「自己肯定感が低い。自分の良さを明確に言えない。志願動機に熱がない。」となど、ちょっと考えると、マイナス要因となるものが目白押しである。確かに自分が見えにくくなっている昨今だが、探せばよいところは必ずある。本人たちに自分をプラスに価することを教えたい。「あれができない、これもできない、成長がない、変わらない」と思い込んでいる。「こんなことまでできるようになった。ここのところは伸びた。」と成果や可能性を評価したらどうだろうか。人と人の距離感がうまくとれない今こそ、先生が生徒に語って「よいところ」も面接で書けるように言えるようになってほしい。コロナ禍でも育英館は一人一人に寄り添う学校でありたい。

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