きばっど 「北の国から」ノスタルジ- R3.5.14

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 「北の国から」シリ-ズをひさしぶりに見た。田中邦衛さんの黒板五郎が懐かしかった。蛍や純くんの若々しい姿にも驚いた。このシリーズの中でも一番人気である「北の国から 初恋」のタイトルがついた回の再放送である。研修旅行で北海道に行ったので、五郎の家族を身近に感じたせいだろうか。北海道の景色がとても懐かしい。「聞くと見る」のでは、いや「見ると行く」のでは…と語りたい。同じ農家でも耕作する畑が半端ない広さを実感できるのが、北海道でのファームスティである。見渡すかぎりが畑だ。広大な北の大地には人間と自然の闘いの歴史がある。生きるか死ぬかの戦いだ。ドラマであったように、にんじんや小豆という作物の出来、不出来は経済的な破綻をまねき、一家離散に直結する。北の自然は大きさ故に、荒々しく、人間なんてほんとうに小さな存在だ。みんなで助け合って乗り越えていくしかない。

 この話はえりさん(田中めぐみさん?)と純くん(吉岡くん)の初恋を中心に、北の大地に起こる出来事を描く。中学3年になった純くんは、かわいいえりさんに淡い気持ちをもっている。えりさんは東京に出て勉強するのだという。純もえりさんと東京で勉強をすることを夢見るようになる。父親の五郎にはないしょで、純くんは話を進めてしまう。北海道から東京に出たい純くんの願いを知り、五郎はかなえてやりたいと思うだが、素直にそうできない。自分には一言も相談なく、周りの大人には相談したことがゆるせないのだ。そんな折、えりさんの家で不幸が起きる。純くんの初恋は思いがけない形で終わる。

 本編の間に北海道の風景が挿入はされる。北キツネもかわいい。それにあのさだまさしのハミングがついてくる。北の国からの世界が押し寄せてくる。旭川空港に降り立った時の感想はひんやりとした空気だった。どこまでもひんやりが広がっている。次に、日常では見ない、感じない広さの感覚にとらわれる。富良野や美唄をバスで移動する時も、行けども行けども同じ風景が続いていた。小高い丘があり、美しい田畑があり、どれもが短い北海道の夏の美しい風景である。そこには長い冬を乗り越えた季節の輝きがある。その景色を見ながら、五郎さんの家族に会えないかなと思ってしまうから映画はすごい。 同じ自然なら、奄美を舞台にして「南の国から」もできそうだ。やはり、一面が白くなる冬の存在が大きい。春のワルツ、夏の香り、秋の童話よりも冬ソナが映像的に俄然美しい。すべて冬ではないが、雪の場面が多いことがポイントだ。雪はすべてをおおい、清浄化する。人の力とは異質な自然の存在だ。必要なものを取り上げ、関係ないものはすべてを捨てる。ドラマの最後に純くんは東京に向かって旅立つ。一面を覆う春の雪は旅立ちに似合う。どんな未来が東京で待ち受けているのか。今までの生活を白く塗りつぶすからこそ、新しいものがそこに描けそうな期待がある。北海道に今年も行きたい。

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