授業の腕前をあげる            H29.8.7

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きばっど育英館     授業の腕前をあげる            H29.8.7

授業の達人になるためには?と、導入、展開、終末のフレ-ムで考えてほしいことを書き出してみました。

まずは、書道の話です。「起筆は高いほどよい」と習ったことがあります。内容は、宇宙のある一点から筆を運び出し、白い紙面に点を打つ、そして、紙面を切り裂くように、筆を動かす。紙面の先には地面があり、その地面を掘り、削るつもりで…とそんな話だったと思います。本当に古い記憶なので、何かとごちゃごちゃになっています。しかし、「雄大な心構えで書きなさい」と教えられたものだと思い直しています。

書き出しの大切さ、始まりの大切さを考えるよいヒントがありそうです。

同じく、授業の導入は「Q効果だ」と先輩教師から聞いたことがあります。「おや?」と生徒が思うと、導入は成功だというのです。起筆の高きと似ていませんか。遠い所、関係のない所から書き出すためには、広がりを意識して書かざるえません。見た目には関係ない所から始め、授業を進めているうちに、「はっ」と気づくという構成もおもしろいものです。未知を楽しむことができるのは、人間の能力の一つです。

次は展開の部分です。発問や板書を重ねて、山場をつくり、授業を進めます。そこで、大切なのは生徒の認知スタイルに合わせるということです。視覚優位や聴覚優位という種々のタイプに合わせるためには、それに応じた情報発信が必要です。また、状況に応じてそれらをミックスすることも大切です。情報発信の中に疑問を少し残して、生徒が生徒に教えたいという気持ちを芽生えさせると最高です。学習の定着率が高くなるのは、人に教えるときです。実際に教える場面がなくても、板書に参加させたり、発言を取り上げたりでも効果はあります。自分の答案を模範解答として紹介され、誇らしくうれしかったことは、はるか昔の高校時代でもよく覚えています。

いよいよ授業のまとめの話です。まとめの場面で、「照応」とか「呼応」というのが、ベテランの技です。授業の導入や展開で、関係ないように見えた事柄が最後につながり、大きくこう考えていくのかと実感させられると大成功です。それを教えてはなりません。発見させるのです。そのためには、構成を十分に工夫する必要があります。答えが出たと安心させて、そのあと、ゆさぶり、よろめかせて、たまには、ころばせて、おやっ、なぜだろう。ところで、この答えでは、まだここの部分が足りないのではないだろうかと感じ取らせる。もう一度、始めから学習をふり返させるのです。

そうすると、本質が見えてきます。それこそが学ぶということなのです。授業の達人になるためには、教師自身がこの構造の形を何種類も開発することです。教材や生徒のタイプにあわせて、フレ-ムの形を変えたり、同じものが一つもないという授業を展開してください。「教えた」でなく、「学ばせた」こそが、授業です。

生徒たちは自分で気づいたと思い、興味をもち、やる気が出れば、自然と勉強しようという気になります。それが達人の技なのです。知識は教えても、力は自分でつけるものだと思います。知的な興奮や発見の楽しさがあふれる授業でなくて、力はつかないのです。

 

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